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新秋の記
しんしゅうのき |
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作品ID | 60957 |
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著者 | 木下 夕爾 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「日本の詩歌 26 近代詩集」 中央公論社 1970(昭和45)年4月15日 |
入力者 | hitsuji |
校正者 | きりんの手紙 |
公開 / 更新 | 2022-09-03 / 2022-08-27 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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台所の片隅から吹いてくる
あの風ももう秋だ
白い皿の
新豆腐のようにおどろきやすいこころよ
裏の林にきて
しばらく夕焼をながめている
川瀬の音
秋風の音
子どものために
わくら葉ひろつてふところにする
わくら葉にも美しい夕焼がある
もう走り穂がかぞえられ
みちばたにこぼれ生えの刀豆も
青い莢を垂れている
一列にうす紅い実がならんでいる