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碇泊船
ていはくせん
著者
文字遣い新字新仮名
底本 「今野大力作品集」 新日本出版社
1995(平成7)年6月30日
初出「旭川新聞」1928(昭和3)年5月31日
入力者坂本真一
校正者雪森
公開 / 更新2015-04-25 / 2015-03-08
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
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本文より


船腹の色のはげ落ちた惨さは
遠く波濤とたたかって来た
今は疲労になやんで
ぐったりと体を伸べたような
いたわりの心を感ずる
廃船のようではないか
英蘭の旗を船尾に立てて
見れば船員が二三人
甲板に出て立っている
あの船員の眼は碧く
頭髪は褐色に染み
彼ら異邦を航海する人々
雪降り暮るる港にあり



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