えあ草紙・青空図書館 - 作品カード

作品カード検索("探偵小説"、"魯山人 雑煮"…)

コキューの憶ひ出
コキューのおもいで
著者
文字遣い新字旧仮名
底本 「中原中也詩集」 角川文庫、角川書店
1968(昭和43)年12月10日改版
入力者ゆうき
校正者木浦
公開 / 更新2013-04-04 / 2014-09-16
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)
えあ草紙で読む
▲ PC/スマホ/タブレット対応 ▲
旧Flash版で読む

find 朗読を検索

本の感想を書き込もう web本棚サービスブクログ作品レビュー

青空文庫の図書カードを開く

find えあ草紙・青空図書館に戻る

find Kindle 楽天Kobo Playブックス

amazon.co.jp

本文より


その夜私は、コンテで以て自我像を画いた
風の吹いてるお会式の夜でした

打叩く太鼓の音は風に消え、
私の机の上ばかり、あかあかと明り、

女はどこで、何を話してゐたかは知る由もない
私の肖顔は、コンテに汚れ、

その上に雨でもバラつかうものなら、
まこと傑作な自我像は浮び、

軌りゆく、終夜電車は、
悲しみの余裕を奪ひ、

あかあかと、あかあかと私の画用紙の上は、
けれども悲しい私の肖顔が浮んでた。



えあ草紙で読む

find えあ草紙・青空図書館に戻る

© 2018 Sato Kazuhiko