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手紙
てがみ |
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作品ID | 51392 |
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副題 | 007 文久三年三月二十日 坂本乙女あて 007 ぶんきゅうさんねんさんがつはつか さかもとおとめあて |
著者 | 坂本 竜馬 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社 2003(平成15)年12月10日 |
入力者 | Yanajin33 |
校正者 | Hanren |
公開 / 更新 | 2010-08-06 / 2014-09-21 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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扨も/\人間の一世ハがてんの行ぬハ元よりの事、うんのわるいものハふろよりいでんとして、きんたまをつめわりて死ぬるものもあり。夫とくらべてハ私などハ、うんがつよくなにほど死ぬるバへでゝもしなれず、じぶんでしのふと思ふても又いきねバならん事ニなり、今にてハ日本第一の人物勝憐太郎殿という人にでしになり、日々兼而思付所をせいといたしおり申候。其故に私年四十歳になるころまでハ、うちにハかへらんよふニいたし申つもりにて、あにさんにもそふだんいたし候所、このごろハおゝきに御きげんよろしくなり、そのおゆるしがいで申候。国のため天下のためちからおつくしおり申候。どふぞおんよろこびねがいあげ、かしこ。
三月廿日
龍
乙様
御つきあいの人ニも、
極御心安き人ニハ
内[#挿絵]御見せ、かしこ。