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手紙
てがみ
作品ID51411
副題019 慶応元年九月か 坂本乙女あて
019 けいおうがんねんくがつか さかもとおとめあて
著者坂本 竜馬
文字遣い新字旧仮名
底本 「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社
2003(平成15)年12月10日
入力者Yanajin33
校正者Hanren
公開 / 更新2010-08-12 / 2014-09-21
長さの目安約 1 ページ(500字/頁で計算)

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本文より


私がいぜんもつていました、かくなじでかいた烈女伝を、あれをひらがなになほしてゑ入にて、そのゑと申は、本の烈女伝のゑのとふりなり。
誠におもしろし。私がかなになをそふと兼ねてをもいしが、夫を見てやめてしもふたり。夫を(おまへさんになり)おくにへおくりたさにたづね候。けして今時の本やにはなきもの也。故にある女にたのみてかきうつさせより申候。其女と申はげにもめづらしき人、名は御聞しりの人なり。
どうぞ/\たのしみたまへ。その本のうつしたるれいとして、私しがうちでならひよりた、いしずりのかくなじのおりでほん (これはお前さんにあげておまへさんもならいよりた本なり。)夫を御こしなされ度、兄さんまでひきやくに御おくりなされ度候。またまた色[#挿絵]のものさし上候へども、夫はおい/\なり。此龍がおにおふさまの御身をかしこみたふとむ所よくよくに思たまへ。
乙大姉 をにおふさま
龍馬
皆火中なり。此よふな文、なきあとにのこるははぢなり。



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