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続 手紙
ぞく てがみ |
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作品ID | 52136 |
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副題 | 10 坂本乙女あてか(推定、慶応二年夏頃) 10 さかもとおとめあてか(すいてい、けいおうにねんなつごろ) |
著者 | 坂本 竜馬 Ⓦ |
文字遣い | 新字旧仮名 |
底本 |
「龍馬の手紙、宮地佐一郎」 講談社学術文庫、講談社 2003(平成15)年12月10日 |
入力者 | Yanajin33 |
校正者 | Hanren |
公開 / 更新 | 2010-12-08 / 2014-09-21 |
長さの目安 | 約 1 ページ(500字/頁で計算) |
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私事ハ初より少々論がことなり候故、相かハらず自身の見込所を致し候所、皆どふ致し候ても事ができぬゆへ、初に私しおわるくいゝ、私しお死なそふとばかり致し候ものも、此頃ハ皆[#挿絵]何となく恋したいてそふだん致し候よふニ相成、実にうれ敷存候。
私ハ近日おふゝニ軍致し、将軍家を地下ニ致候事ができず候時ハ、もう外国ニ遊び候事を思ひ立候。二国三国ハそふだんニおふじ候得へども、何分時節が十二分ニなく、又長州のよふつまらぬ事ニ致してハならぬと存じ候。
まおかんがへ私とても、一生うちニおりてぬかみその世話致すハいやと存候バ、今日ニてよく御存(知)被レ成度候。今私が事あげ致候時ハ、皆大和国や野州やニて軍五、六度も致し候ものをあつめをき、夫をつかい候得バ、どふしても一度ハやりさへすれバ、志をうると存候。然共、中[#挿絵]時がいたらず。